2015-04-05
当社では、2009年から「オープンファクトリー制度」という形で、社員へ工場開放を行っています。
「個人的目的で会社の設備や機械を使っても良い」というものです。
使って良い設備、機械の中には、旋盤やマシニングなどの工作機械、カラーコピー機やテプラ等の事務機器、工場スペースやトラックなども含めています。
製造業である当社には、やはりものづくり好きが多く、
自分でバイクの部品や釣りの道具などを器用に作ったりしています。
自宅の引越しにトラックを借りる人もいますね。
そもそも、この制度をつくろうと思ったきっかけは・・・
会社の設備などを社員のみんなに有効的に活用してもらえればと思ったからです。
そして、もう一つのきっかけとして、技術習得に役立てば・・・と思ったからです。
当社は切削から板金、溶接など一通りの設備をもっています。
(→当社の設備一覧)
お客さんからの仕事の工程も多岐にわたることも良くあります。
作業者は、自分のポジションのことだけでなく、
前後の工程の技術や知識をもっていることで、
仕事はよりスムーズに流すことができます。
しかし、OJTでの教育だけでは、技術や知識の習得の幅に限りがあります。
そんな中、
自分の好きなことをやったり、好きなものを作っていると、
自然と技術は上達するものです。
例えば、
ある社員がオープンファクトリー制度を使って、
自分用の自転車につけるオリジナルの水筒ホルダーを作ろうとします。
自分のイメージを紙に描いて、作り始めます。
材料は錆びないようにステンレスを使うとしましょう。
端材から板材と丸棒をもってきて、自分で必要な大きさに切断機で切断します。
その素材を寸法通りに曲げたいので、ベンダー職人にお願いしてうまく曲がりました。
自分には溶接の技術もまだないので、溶接の職人に教わりながら、自分で溶接してみました。
お世辞にもきれいな溶接とは言えないが、自分で使うものなのでオッケーです。
そうして完成したものは、本人にとってとても愛着があるものになるし、
作った過程ではとても勉強になることが多いのです。
そうやって作ったオリジナルのモノは、
自社製品のアイデアのきっかけにも繋がっていきます。
事実、トリックカバーもこのオープンファクトリー制度を使って、
私自身の趣味で作ったことがはじまりでしたよ。
それを考えると、みんなが作っている趣味のモノがヒット商品に繋がる可能性もありますね
色々と考えるより、まず手を動かして形にすることはとても大事なことなのです。