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  • 魔改造に込めた「めばえるやさしさ と おもいやり」

    こんにちは。広報のヤスノです。
    1秒でも早くこのブログを更新したいと思いながら、日々過ごしていましたが、あっという間に2か月以上経ってしまいました(苦笑)。

    今回は、9月のブログより予告しておりました、魔改造の夜「赤ちゃん人形綱登り」の外装を担当していた、アルケリス事業部の三輪さんのお話を伺おうと思います。

    番宣でも沢山使われていた、この画面左手前が三輪さんです。

    ――三輪さん、大変長らくお待たせしました。私も魔改造では外装を担当していて、番組について語りたいことがいっぱいあったので、きっと三輪さんにもあるんじゃないかなと思ったので、今日は来てもらいました。よろしくお願いします。

    三輪「よろしくお願いします。」

    ――三輪さんと言えば、ニットーで働くものづくり人的な顔、タヒチアン教室での先生やダンサーの顔、自宅でのお母さんの顔などなど、多彩な顔を持つ女性として、忙しい日々を送っていますが、魔改造の夜の話を聞いた時、どうでした?

    三輪「『凄い面白い! 絶対やりたい!』って思いました。でも、産休復帰から間もなかったし、時短での勤務だったので、終業後に魔改造に参加する事は困難だと思いました。そんなとき社長から、『興味があるなら表明だけでもして。参加は出来る範囲で良いから。』と声を掛けて頂いたので、安心して参加できました。でもやるからには、『出来るだけ参加したい!』と段々と気持ちが加速してしまいましたね。」

    ――そう、気持ちが加速していくんですけど、外装担当だと最終形態が出るまでは、「私は何やればいいんんだろう?」って、戸惑ったりありましたよね。3回目の全体ミーティングの翌日が北山くん(扇風機チームリーダー)の誕生日で、そこから1週間以内に山仲くん(赤ちゃんチームリーダー)と塩原さん(赤ちゃんチーム)と、「3人の誕生日がいい感じに続いてるなぁ。何かやりたいな。そうだケーキを作って、サプライズでお祝いしよう!」ってなったときに、三輪さんはすぐにクッキーを焼いたり、小さな綱登り人形を作って「ケーキに乗せてください」持ってきてくれたとき、本当に嬉しかったです。

    三輪「せっかく魔改造の途中でやる誕生会だったので、『ケーキに扇風機や綱登りする人形があった方がいいな』と思いついて。思いついたら、もう作るしかないです!」

    ――「時間がない!」とか言いながら、工場長と鳥井さんはデカいクラッカーを用意して、食堂中を紙吹雪だらけにしたりして楽しかったね。こういうときに、みんなノリがいいところもニットーの良いところですね。

    三輪「盛り上がりましたね。レッスンの後に駆けつけたとき、ちょうど電気が消えて、ケーキが運ばれているところでした。間に合って、みんなと一緒にお祝いができて良かったです。」

    ――さて、魔改造の夜と言えば、メンバーみんなが頭を悩ませる様々なレギュレーションが問題ですよね。私は『赤ちゃん人形綱登り』の方が、絶妙にイヤラシイ締め付け具合だなぁって思っていましたが、三輪さんはどう思いましたか?

    三輪「テレビでは紹介されていませんでしたが、『ローラー禁止』は、みんな困っていましたよね。でも、それが使えないと言うことによって、各社の個性が際立つことに一役買っていたと思います。一番解釈が難しくて、みんなで繰り返し考え直したのはかったのは、『めばえるやさしさ と おもいやり』です。言葉が意味することの範囲が膨大過ぎるので……。」

    ――そうですね。愛情を込めて真剣に作っていれば、どう作っても込められていきそうなものですし。

    三輪「そもそも、メルちゃんというお人形にそんな力みたいなものがあるような気がします。家にもメルちゃんがいるんですが、娘に、『ママ、今、メルちゃんと一緒にお仕事してるのよ』って言ったら、『じゃぁ、これ貸してあげる。メルちゃんが疲れたら使ってね』って、メルちゃん専用の抱っこ紐を貸してくれたんですよ。やさしさ と おもいやりが芽生えてましたね。」

    ――あ~、その話、めちゃ癒されました。そんな思い入れのあるメルちゃんを、魔改造で「あおむし」にすることになるんですけど、その時、葛藤みたいなものってありました?

    三輪「普段、教え子たちや自分のショー用の衣装、装飾品などを手作りしているような流れで、最初は『お衣装を担当するんだ』というようなつもりでいました。可愛らしいドレスとか、機構に沿ったコスチュームとか、色んな構想も出し合ったりしていたんですが、最終的に決定案となったのは、『あおむし』で……。正直な話「えー、これ作るの? 私……」って思いました(笑)」

    三輪「葛藤みたいなものは特になかったと思います。頭はすぐに『どうしたらよくなるか』に切り替わりました。まず最初に考えなくてはいけなかったのは、『いかに軽い素材で作るか』。重力に逆らって、垂直に登っていかなくてはいけないので。同じ光沢を持つ布地の中で1番軽いものを選びましたが、それがとても縫いにくかったので、製作にはかなり悩みました。機構に干渉しないデザインにするため、ベースの機構が作動している動画を、繰り返し繰り返し再生して研究して作りました。毎日子供達を寝かし付けてから、その日の変更事項を元に制作を進めていきました。時には朝まで掛かってしまうこともありました。

    ――試作品がいくつもあるわけじゃないので、動画を見ながら、デザインしてたんですね。制作の中で、一番これが大変だったことは、何でしたか?

    三輪「大変だったのは、かなり後半まで山仲さんの『触覚が可愛い』論と、槙原さんの『髪の毛あった方が可愛い』論のぶつかり合い(笑)。ずっと仲良く製作していたのに、お互いに一歩も引かない口論に発展して、収まりが付かなかったので、仕方なく前髪も触覚もあるデザインを採用することになりました。ほぼ完成していた赤ちゃんを解体して、予備で預かっていた人形から髪を抜いて移植したりして……。本当大変でした。でも山仲さんと槙原さんに、『イメージ通り、むしろそれ以上の出来だった』って言ってもらえて、やっぱりものづくりって楽しいなって。大変だったからこそ、大きな達成感を得られたんだと思います。」

    ――そんな、みんなのこだわりを詰め込み、三輪さんも力を振り絞った「りとるグリーンもんすたー」「Speedy Wonder」でしたが、本番の雄姿を見てどうでしたか?

    三輪「『うちの赤ちゃん』も、最初は気持ち悪い!って言われちゃって、『えぇ! 全っ然納得いかない!』って思ってたんですけど、登り始めたらみんなからの「可愛い」コールを一身に受けてましたから、『でしょ?! ね!? 可愛いでしょー?』なんて親心湧いたり(笑)。可愛さの秘密として、前髪を移植したので、2倍近い厚さがあるところかなって思います。最初に槙原さんが雑に切ったので、調整するのが大変でしたけど。」

    ――「気持ち悪い」って言われたときの三輪さんは、メチャメチャ怒ってる顔してたって、槙原さんが言ってましたよ。でも、最終的にみんなに『うちの赤ちゃん』の可愛さが伝わったし、スプツニ子賞も取れたし、良かったですね。正直、嫉妬するくらい可愛かったし、当然と言えば当然だけど!

    三輪「集中してものづくりに取り組めたことも良かったんですけど、久しぶりに『勝負事』に挑めた事も、凄く良かったです。ダンスの大会も、コロナ禍でもう1年半くらい中止が相次いでました。その大会も、勝負の相手も内容も分からないまま、当日まで自分達の最大値を目指して、とにかく上へ上へと努力した結果を披露する場で、凄いプレッシャーがあるんですよ。魔改造後半の追い込みの時、『この感覚だ!』って思いました。

    ――扇風機チームの天沼さんに話を聞いたときも、似たようなことを言ってました。「勝負の場所に戻ってきた」みたいな感じですかね。そういうピリッとした、自分を高めてくれる時間って、大切かもしれないですね。

    三輪「始める前は、正直時間なんて無いって思ってましたけど、やってみると意外とやれるって。やりたいって思った事を諦める理由になんかならないんだなって、思い直しました。凄く大変だったのに、凄く充実してました。それに気付けたとき、『一緒にやろう!』って言ってくれた社長や、チームのみんなに対して感謝の気持ちが湧きました。本当に参加できて良かったです。」

    ――やー、後半の三輪さんは、かなり寝不足って感じの顔色をしていたので、その言葉を聞けて本当に良かったです。本当にお疲れ様でした。

     

    現在、ニットーの受付の一角が魔改造の夜コーナーになっています。

    スプツニ子賞受賞でいただいた記念品も展示しています。

    お近くにお越しの際は、是非ご覧ください。

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